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ヤクシマスジ飼育記

ブルガリア便とロシア便が入ってましたね。
タイミング的に普通に買えましたが、今シーズンはまだ始まったばかりなのでやめときました。
トルキクスミヤマ欲しかったな~。


久々の更新。
イベント行ったり採集行ったりしてましたが、基本忙しくてですね(言い訳)。


話は変わりまして、今回はヤクシマスジクワガタの飼育まとめです。


◼︎ヤクシマスジクワガタについて


和名:ヤクシマスジクワガタ
学名:Dorcus striatipennis koyamai
分布:鹿児島県屋久島
サイズ:♂20.1~40.0ミリ、♀17.0~21.0ミリ
珍品度:やや少ない☆☆☆


ご存知の通り日本に生息するスジクワガタ(Dorcus striatipenni striatipenni)の屋久島亜種。
屋久島のみに生息する個体が亜種として登録されています。
同属のヤクシマコクワが種子島をはじめとした甑島列島や大隈諸島の3島に生息しているのに対し、本種は屋久島のみの個体が亜種とされています。





原名亜種との違いは♂♀共に褐色味が強く、♂の大あごがわずかに長く、二歯状の内歯の幅が広い点です。




実はスジクワガタのフォルムってすごい好きで昔から大型のスジクワガタを採るのに憧れてました。
結局、超チビな個体しか採ったことはありませんが。


ちなみにスジクワガタは本亜種以外に、台湾と中国に1亜種ずついますね。
中国の方は若干流通してるのを見ましたが、台湾の方は見たことはありません。






ペアリングまでは前の記事を参照。


◼︎2018年8月 産卵セット


1♂2♀いますので、2セット組みました。


どちらもセット内容は同様で、一般的な材を埋め込んだセットとしました。






セット日:2018年8月8日
ケース:コバエシャッター小
材:クヌギ
マット:産卵一番
水分:普通
温度:21度


セット日:2018年8月30日
ケース:デジケース小
材:クヌギ
マット:産卵一番
水分:普通
温度:21度





良さげな材でした。


ヤクシマスジクワガタ
Dorcus striatipennis koyamai
産地: 鹿児島県 屋久島 荒川林道
累代:WF4
羽化:2018年4月


その後、全く産まず!







そしていつも通り半年が経過…。



◼︎2019年3月


幼虫と卵が側面から見え始めました。

これは寝てましたね。

4月羽化→6月後食→8月ペアリング→8月セット

という流れでしたが、季節的なものがあるのか、そもそも翌年活動なのか、産み始めたのは翌年でした。

なお、♀単体でセットしていた方も産んだので、8月にペアリングは完了していたようです。


その後4月下旬に親を取り出してセットは放置。
先日ようやく割り出しをしました。


◼︎2019年7月 割り出し





割り出しです。
本種は材だけでなくマットにも産みます。




どんどん出てきて、1セット目終了。






1セット目は16頭でした。


ついで2セット目。






こちらは材は跡形もなく。






結果は14頭でした。

合計で30頭。
2♀使った割には大したことないですね。


ただ、親は元気なので再セット。
割り出しカスマットのみ。





数頭をえたくわさんに押し付けて後はブリード予定。


◼︎飼育まとめ

あくまで個人的な見解です。


●成熟期間

普通のドルクスと同じ気がしますが、季節的なものはあるかもしれません。
後食してれば交尾はするようです。


●産卵セット

普通の材埋め込みセットで問題ないです。
コクワと比較してマットにもよく産むので、産卵一番やフェロールマットのようにマット産み対応のマットが良さそうですね。
材は固すぎず柔らかすぎずな丁度良い材が良いですね。当たり前か。


●温度

21度でやりましたが、もう少し高くても問題なさそうです。
そもそもほとんどのクワガタが20~23度の間で産む気がします。


採れた幼虫は無添加マットをメインで管理。
目指せ30ミリ後半といった感じでしょうか。



意外に流通が少ない本種、大事にブリードしていきたいですね。

ギラファホソアカ飼育記①

エラフス以外にも少しだけキクロマトス属(Cyclommatus属)を飼育しています。
多くは撤退しました。


最近世間ではホソアカクワガタは人気が凄くあり、流行にちょっとだけ乗った感はあるのですが、あまりブリードが得意な種ではありません。
個人的にミヤマより弱いです。

今回はボルネオのギラファホソアカの飼育記となります。


このギラファホソアカですが、従来から入荷数量がかなり少ないことや、低温種であることも相俟って流通がかなり少ない種類でした。

ただ、最近はワインセラーの流通やそもそも入荷数が増えたことで価格も下がり、私のような素人でも手を出すことができるようになりました。
ありがたいですね。


◼︎ギラファホソアカクワガタについて


ギラファホソアカクワガタ(Cyclommatus giraffa)は主にボルネオ島の北部にて採集されるホソアカクワガタ属(Cyclommatus属)の1種で、チュウホソアカ、モンタネルスホソアカと並んでボルネオの3大ホソアカの1種と位置づけてられています。
あくまで個人的な意見。


飼育自体は難しくはないですが、大きな個体を羽化させるのは非常に難しく、野外品の最大が78.5ミリであるのに対して飼育レコードが63.5ミリであることを鑑みてもその難しさがわかると思います。

赤みがとても強く出るのが特徴で、実物は非常に綺麗です。





和名:ギラファホソアカクワガタ
学名:Cyclommatus giraffa
分布:ボルネオ島
サイズ:♂30.4~78.5ミリ♀26.4~29.4ミリ
珍品度:やや少ない☆☆☆


大図鑑における記載は以下。


ボルネオ特産の大型種。♂の体は細長く、全身やや赤色味をおびた褐色で、鈍い光沢がある。大あごは長く前方に伸び、先端付近の約1/4には小さい内歯が鋸歯状に密に並ぶ。基部付近に小さい1内歯があり、少し離れた前方にやや大きい内歯があって、斜め下方に突出する。♀の体も細長く、前胸背板は前方でやや広がり、頭部と前胸背板は黒褐色で、上翅は暗褐色~黒褐色。
標高50mの低地から標高2000mの山地まで広く棲息し、ノボタン科植物などの樹液で採集されており、灯火にもよく飛来する。

「藤田 宏(2010年). 世界のクワガタムシ大図鑑 むし社 P153」より引用


◼︎2018年10月 幼虫入手


エラフスを1サイクル回した辺りで、次はギラファをやってみようと考えていたので、イベントにて幼虫ペアを購入。

とても安くして頂きました。
すでに蛹も間近ということで、購入時の430ccプリンカップにて放置することに。


温度は18度で管理しました。


◼︎2019年1月 羽化


なんとなく羽化してそうな気がしたので掘り出し。

まずは♀。





次に♂。





いずれも完品。
安心しました。
ブリードには2ヶ月程寝かせるため、低温のまま放置することに。


羽化した個体の紹介。
まずは♂。








安定のハサミムシですが、見た目はとても綺麗。
写真だとわかりにくいですが、実物はとても綺麗な赤色です。


次に♀。




一目でギラファと分かる♀。

チュウとモンタネルスは区別が難しいですが、本種は赤色がよく出るので区別しやすいです。





素晴らしいですね。


ギラファホソアカクワガタ
Cyclommatus giraffa
産地:ボルネオ島 サバ州トゥルスマーディ 累代:WF3


◼︎2019年3月30日 ペアリング


活動が活発になってきたのでペアリングを実施。
小型のペアなのでプリンカップで行いました。





ハサミムシは♀殺しの心配はあまりないですが、♀の足を切ってしまうことがあるので要注意ですね。


ちなみに、2月中旬頃から温度を20度に上げていました。


ペアリングは20~21度ぐらいです。


4月中旬頃には仲良く餌を食べているところを目撃しました。
仲が良くてよろしいですね。


◼︎2019年4月18日 セット



普通のキクロマトスのセットと同様です。
ただ、慎重を期して普段はあまりやらない、材も入れました。

あまり使用する方は少ない土埋め霊芝材です。
材に産ませることを前提としていないので、加水はほぼなしです。
マットは余ってたくわプラ様の産卵マットを使用。





セット日:2019年4月18日
ケース:コバエシャッター中
材:土埋め霊芝材
マット:Planet極スーパークワガタマット
水分:普通
温度:20~21度


5月中旬頃より幼虫が見え始めました。
早めに♀を取り出したいと思いつつ、結局割り出しは6月末に。


◼︎2019年6月26日 割り出し


幼虫が見えているので安定の割り出し。





幼虫がいますね。




大きさは大体はこのぐらいでした。





材も削られていますが、幼虫が中に入り込んだのか材を削って産んだのかはよく分かりません。






卵もいくつかありました。



結果。





幼虫12頭と卵4個でした。


率直に言うと、思ったより少ないでした。
割り出しが遅くなったから♀に食べられてしまったんでしょうか。

なお、材はまだ割っていませんので、中にいるかも。

とりあえず♂♀ともにまだまだ元気なので再セットすることに。
マットは替えて、ケースは一回り小さいものを使用しています。


幼虫は低温でじっくりと育てたいですね。
せめて50ミリぐらいを目標にしたいです。


◼︎飼育まとめ

産卵セットについて所感。
産卵させるだけなら誰でもできるかと。


●成熟期間

2ヶ月ぐらいと感じました。
ただ、ハッチするまで待つのがベストに変わりないでしょう。


●ペアリング

割と仲が良いので適当に同居しておけば大丈夫な気がします。


●温度

18~21度ぐらいならブリードできましたが、低い方がより良いのではないかと考えています。


●産卵セット

材の有無はおいておいて、マットは普通の発酵マットで問題なさそうです。簡単に言うと普通のキクロマトスと変わらないです。


次はもう少し大きな個体を羽化させたいですね。

ひとりごと②

どんどんブログの更新が遅くなっているのですが、これはやる気が低下した訳ではなく、単に時間がないからです。


例年6月になると仕事も落ち着いてくるのですが、今年はなかなか落ち着かず…。

それに合わせてプライベートも結構忙しく、休日も分単位のスケジュールで行動することもザラにあります。


そんな中、今年のブリードは割と順調で、最低限はセットを組めていたり、産卵を確認できたりしているのですが、どうしても優先度が産卵セット>割り出しとなってしまうため、幼虫が見えているセットが溜まっていきます。


特に好調なのは国産ネブト。
年末からガジャジマネブトを除く国産亜種全種を何十セットか組んでますが、最低50頭は採れています。粟国島のオキナワネブトに至っては500頭近く採れるという大惨事に…。
そんなこんなでメインのネブトクワガタは外国産国産問わず、約20~30種類をセットしてます。


それはそうと、ようやく野外品が増えてくるシーズンになりましたね。

去年はミヤマの入荷が好調でしたが、今年も面白いミヤマが多く入ってきています。

5月にラオスからツカモトミヤマが昨年より早く入ると、ミャンマーのチン州からチンヒルエンシスミヤマ、四川省からフェアメイルミヤマが入荷しました。いずれもそれなりの数が入ったようです。(ツカモトはほとんど販売前に落ちてしまったようですが)

ベトナムのフジタミヤマやタカクワミヤマもかなり値下がりしました。2年前まで10万を超えていたフジタはついに2万円台まで下がっています。
恒例のマラッツィやフォルモサス、ルック、セリケウス原名亜種も入りました。
セリケウスの原名亜種は持っていなかったので欲しかったのですが、入荷数が少なかったらしく無事ゲットできませんでした。


他にも中国便で昨年同様ビクトリウスミヤマ、ラエトゥスミヤマが入りましたが、ビクトリウスはかなり値下がり、ラエトゥスは数が少なく値上がりと種類によって値段の上下は激しいです。


この辺は新規開拓しているポイントの関係なのか、単に数が採れなくなっているのかは分かりませんが、価格の傾向は結構変わりますね。
パリーミヤマも欲しいですが、去年から入荷数はかなり少ないです。


ディルクミヤマという大図鑑に載ってないミヤマも入りましたが、明らかにヒメミヤマ系だったので特に手は出さず。


今週に入り、一部ミャンマーカチン便も入っているみたいです。数は少なそうですが、チベットミヤマ(ssp. isaki)やハンスミヤマも入っている模様。欲しい。


この後はカチンと、インド、中国、チベットのミヤマが入ってシーズン終了といった感じでしょうか。


まだほとんど手を出していませんが、楽しみですね。
欲しいミヤマがいるんですが、果たして今年は入荷するかどうか。


さて、飼育品のミヤマやWILDのミヤマの一部をセットし始めました。

セットしてて思ったのですが、ミヤマの♀って個人的にはかなり判別難しいですよね。

所有しているミヤマから何種類か♀をピックアップしてみました。
♀の同定に自信のある方は是非。
ほとんど飼育品ですが、一部WILDもいます。







































分かりやすいエラフスやアングスティコルヌス、マラッツィ、ミクラなどは入れませんでした。

ところで、フジタとグラディウスの♀って区別できるのかなっていうのが最近の疑問です。

細々と飼育している我が家でも屈指のマイナー種である、ミレスソリアシサビクワガタのスラウェシ亜種(ssp. sulawesiensis)の飼育記を1サイクルまとめました。


◼︎ミレスソリアシサビクワガタとは


ソリアシサビクワガタ属(Gnaphaloryx属)については後日オパクスソリアシサビで解説するとして、今回はミレスソリアシサビについて調べてみました。

ミレスソリアシサビクワガタはクワガタ飼育者でもあまり知られていないGnaphaloryx属のクワガタで、インドネシアのモルッカ諸島(ハルマヘラ島、テルテナ島、バチャン島、マユ島)が基亜種として記載されている種類です。


亜種の区分も研究者によって異なると考えられますが、一般的には原名亜種を含めて3亜種が無難なところと考えています。
似たような種がニューギニアにもいて独立種になるのかミレスの型になるのかは少し難しいところです。

以前の記事で4亜種と言っていた通り、海外の文献ではもう少し詳細に分類されてたりしますね。


・原名亜種
Gnaphaloryx miles miles
分布:モルッカ諸島(ハルマヘラ島、テルテナ島、バチャン島、マユ島)

・スラウェシ亜種
Gnaphaloryx miles sulawesiensis
分布:スラウェシ島

・ブトゥン島亜種
Gnaphaloryx miles baumanni
分布:ブトゥン島


大図鑑による特徴は以下の通りです。


カプレオルスソリアシサビクワガタによく似るが、頭部の側縁後方はより突出し、♂の大あごの形は左右対称で、左側がわずかに長くて先端部上方の隆起は小さく、右側がわずかに短くて基部が太く、先端部上方の隆起はやや大きくて丸いコブ状。基部には下方に2本、上方には上反する1本の小さい内歯があり、その前方には左側で2本、右側で1本のごく小さい角ばった内歯がある。♀の頭部と大あごは小さく、前頸節は細くて、前方で大きく外側へ湾曲する。
「藤田 宏(2010年). 世界のクワガタムシ大図鑑 むし社 P376」より引用


カプレオルスソリアシサビクワガタも飼育していますが、たしかによく似ています。
大あごが左右対称なのも本属の特徴ですね。






ちなみにスラウェシ亜種は原名亜種と比較して、♂の頭部がやや大きくなり、前頭部の突起はやや太く、大あごの左側の先端部はやや丸いコブ状になり、前胸背板の前角は真横に突出することで区別できるらしいですが、原名亜種の実物を見たことないので、解説を読んだ限りの知識ですが。


◼︎2018年3月 羽化


F2の幼虫を2017年末に入手し、2018年3月に雌雄ともに羽化しました。
幼虫自体は弱くないと思います。



◼︎2018年8月8日 ペアリング


本属は餌も食べたり食べなかったり、動きもほとんどないのでイマイチ成熟しているのか分からないのが難しいところです。
本種も噂では少し長めに休眠すると聞いたことがあります。

とりあえず半年程度寝かせたところでペアリングをしてみました。






◼︎2018年9月14日 産卵セット




同属のスクアリドゥスソリアシサビが材にしか産卵しなかったので、本種も材埋めの一般的なセットへ。

セット日:2018年9月14日
ケース:コバエシャッター小
材:コナラ(やや柔らかめ)
マット:産卵一番
水分:普通
温度:23度


年末には♀が落ちているのを確認。
はっきり言って産んでいる気は全くしませんでしたので放置。




◼︎2019年6月2日 割り出し(掘り出し?)


放置していたケース底をふと見ると蛹室があり、なにやら羽化している様子だったのでケースをひっくり返してみることに。





3つの蛹室が底にありました。





無事に羽化してました。




食痕だらけの材も出てきて、もっといるかなとも思いましたが、結局この3頭のみ。
坊主を免れましたが、累代がまた厳しくなりました。


羽化した個体の紹介。









上から見ると左右対称の大あごがよくわかりますが、この角度から見ると第3の突起がよく見えます。
ドルクス属のサビでもミネットにはこのような突起があるのですが、Gnaphaloryx属は多くが存在します。








♀は本属はかなり特徴的です。
その分どの種類も似てますけどね。





結果は2♂1♀。
逆だったら良かったのにと思いつつも、なんとかペアはできたので良しとします。

右の♂は結構良いサイズだと思われます。


ミレスソリアシサビクワガタ(スラウェシ亜種)
Gnaphaloryx miles sulawesiensis
産地:インドネシア スラウェシ島 パロロパル
累代:WF3
羽化:2019年5月


ちなみに、あくまで私の知る限りですが、本種は2017年ごろより入荷はありません。
飼育している方もかなり減っており(というかもうほぼいないかも)、市場から途絶えつつあります。なかなか爆産する種類ではありませんが、累代を続けていきたいものです。


スラウェシ島中部は入荷自体は少なくないので、何かのついでに1♀でも入ればな~と思うのですが。オーダーしようかな。



◼︎飼育方法まとめ

流通していない種類の飼育方法まとめてもしょうがない気がするけど。


●幼虫飼育

温度さえある程度20~23度ぐらいを保てれば問題ないと感じました。添加は本属でいえば大きくなるグラキリスソリアシサビと同様に弱くはないです。材産みなので菌糸もいけるかも。
幼虫期間は半年~10ヶ月程度です。


●成熟期間

前述した通り、よくわかりません。
ただ、♀殺しのない種類なので、羽化してから2~3ヶ月様子を見てから同居セットしてしまうのも一つの手かも。


●産卵セット

これは普通の発酵マットにやや柔らかめの材を埋めるスタンダードなセットで問題ないです。むしろもっと画期的な方法があれば知りたいぐらい。
本属は産んでいる気がしなくても産んでいることがよくあるので、♀が落ちてしまってもそのまま少し放置しておくことをお勧めします。
温度は23度ぐらいが丁度良い気がします。


●最後に一言

WILD入荷求む!


久々のカブトの飼育記録です。



2018年5月に久しぶりにボリビアからヤヌスゾウカブトの原名亜種が入荷しましたが、そのついでにゴロファの不明種も1♂2♀(もしかしたら3♀?)程入荷しており、それらは全てショップにて持ち腹にて産卵が行われ、8月ごろから幼虫が多く出回っていました(ペアは販売されましたが、それを購入したのもショップです)。



我が家では最近ゴロファも数を減らす方向で動いていたのですが、産地柄珍しいこともあり、少しだけ幼虫を調達していました。



◼︎ゴロファsp.について



そもそも世に出回っているsp.とは何ぞやと思われる方も多少なりともおられるかと思います。

これはググれば一瞬でわかるので、詳しくはそちらを参照して頂きたいのですが、簡単にいうと種名を表す「species」の略語です。



他の業界ではわかりませんが、カブト・クワガタ業界においては、属名は判明しているが、種名はわからない場合に用いられる場合が多いです。(例:Dorcus sp. など)



つまりゴロファsp.といえば、Golofa属であることはわかるものの、その先の種名までは判断できないということになります。ことさらゴロファに限った話になりますが、本属の種類は♂であっても非常に判別が難しいです。♀ならなおさらで、ほとんどの♀が同じように見えます。

(見た目で判別が簡単にできるポルテリやクラビゲールなどは除きます。)

<そもそも不明種扱いで入荷できる種類って、Dorcusのように属全体が輸入許可されている種類に限られるような気がするのですが、その辺はあまり考えないほうがよいでしょう。Golofaに関しては、エアクスという絶対的守護神的な存在がいるので、不明種扱いはその辺とも関係してくるのかどうなのか。

今回のボリビア産のゴロファですが、なんとなく、入荷した2♀は別種のような気がしています。

うち入手したのは入荷したショップでブリードされた1♀だけですが、こちらは先行で羽化させたかたの情報を見ると、ビフィドゥスの可能性が高いとのことです。


そういえば昔もボリビア産のゴロファが出回っていた時期がありましたね。

そもそも、ボリビアに生息するゴロファはビフィドゥス、エアクス、ペラゴンもしくは新種に限られると考えられるので、あまり選択肢は多くないです。(もしかしたらパラドックスやアエギオン、ガウジョンあたりもいるかもしれませんが)


うち、ペラゴンは見た目が全く異なるため除外できますが、ビフィドゥスとエアクスを判別するのは難しいです。♂であっても。


そもそもビフィドゥス自体が長年エアクスと同種であると考えられていた種類であって、頭角やスタイルに多少の違いが出る程度です。


そんなこともあり、よっぽど特徴のでた個体でないと、私程度では断定は難しい気がします。



余談ですが、稀に不明種の累代がCB~というのを見かけますが、あれは割と謎。種類を断定できない限りインブリードするのが良いのでしょうね~。


◼︎2018年8月 幼虫入手

とりあえず5頭購入。

値段はかなり安かったです。ゴロファ人気も下火ですね。



大きさからするに、中型のゴロファであることは想像に難くないので、添加弱めのマットということでUとNのブレンドを使用。



場所がないので5Lケースにまとめ飼いをすることに。


温度は産地の標高等を考慮してやや低めの20度としました。


途中11月ごろに様子見もかねて一度マットを補給しましたが、あとは基本放置しました。



3月ごろに一斉に蛹化しているのを確認。



◼︎2019年5月 羽化

5月末に一斉に羽化しているのを外から確認。

6月に入ってから掘り出してみることにしました。


なぜならまとめ飼いの一つのデメリットとして先に羽化した個体が暴れまわり他の個体をバラバラにするという悲劇が起こる恐れがあるからです(アエゴンで経験済み)。


というわけでケースをひっくり返し。






しっかりと羽化してました。

羽化した個体は2♂3♀と絶妙なバランス。

とりあえず、♂はなかなかちゃんとしたサイズで羽化してくれたので、しっかりと角が伸びており、同定できるかもと思って観察してみました。





まずは♂。






こちらは小さい方。
なんだか足が赤いんですよね。テネラルではないと思いますが…。





クリーム色の良い個体。






大きい方。
確かにビフィドゥスのような気がしないでもないです。





真上ビュー。
ゴロファの真上ビューって難しいです。



ついで♀。

♀は頭部がブラックのタイプとオレンジのタイプの2種類が羽化してきました。


まずはブラックタイプ。








次はオレンジタイプ。








個人的にはオレンジタイプの方が好み。
ちなみに親♀はオレンジタイプだった気がします。

本種だけでなく、アエゴンやガウジョンも♀は2タイプ出ますね。(フルブラックモデルので正確には3タイプ?)

この辺の個体変異は区別の難しい方のゴロファと同じです。





♀だけ並べてみました。






ゴロファ不明種
Golofa sp.
累代:WF1
産地:Bolivia Santa Cruz
羽化日:2019年5月

種名に関しては同定はできませんでしたが、おそらく限りなくビフィドゥスに近い何かという事にさせて下さい。


しっかり寝かせてからブリードします。
とはいえ3♀は厳しい~。